産科および妊婦健診
当クリニックでは妊娠の初期診断(正常子宮内妊娠、流産、異所性妊娠、その他の異常妊娠)、その後の妊婦健診をおこなっています。分娩の取り扱いは行っておりませんので原則12週以降は分娩病院の指示に従って分娩する産院へ紹介いたします。ただしセミオープンシステムを利用する方、近隣への帰省分娩、バックアップシステムを利用しての遠方への帰省分娩の方はご相談の上引き続き妊婦検診を受けることも可能です。
セミオープンシステムとは分娩は基幹病院で健診は基幹病院と当院で行う、バックアップシステムとは分娩は帰省先病院で健診は当院と基幹病院で行うシステムです。
以下当院における妊婦健診の流れについて紹介いたします。
①妊娠の初期診断
月経の遅れ、自宅で妊娠反応陽性など妊娠を疑う理由に来院された方にまず経腟超音波を施行し、子宮内の胎嚢(妊娠4-5週)、胎児心拍(妊娠5-7週)、胎児の大きさ(頭殿長)から予定日(妊娠7-10週)の確認をおこないます。予定日が決定した後に母子手帳交付の説明をいたします。妊娠10週前後で妊娠初期の超音波スクリーニング検査(予約制)を行い、胎児,および子宮、卵巣等に異常がないことを確認し血液検査をおこないます。
②妊婦健診
妊娠12週過ぎから妊婦健診がはじまりますが、順調な方はその後16週、20週と4週間毎に健診をおこない、22週以降は2週間ごとに健診をおこなっていきます。当クリニックでは健診の際は毎回必ず超音波検査(16週以降は流早産予防のため経腟超音波で頸管長の測定も含む)をおおこなっていますが、その他に初期の10週でも行ったように20週および30週前後で中期および後期の超音波スクリーニング(予約制)を行い、胎児発育の異常、主な胎児奇形、胎盤や羊水異常、希望あれば性別判定などを調べています。妊婦健診では超音波検査はお腹の上から見る経腹超音波に変わりますので、ご主人はじめご家族の方もご一緒に胎児の状態を見ることも可能です。
③分娩先病院への紹介
病院によって分娩予約の時期は様々ですが、分娩数の制限をおこなっていない病院であれば20週前頃までに病院選びをしていただくようお願いしております。里帰り出産の方は分娩先病院の先生と連絡をとり帰省時期の確認をしていただきますが30週から32週ごろまでに帰省するよう指導しています。